2013年9月26日木曜日

牛肉の格付けについて

日本食肉格付協会による
格付けでは、
歩留等級がA - C(Aが最も良い)
肉質等級が5 - 1(数字が大きいほど良い)
となっており、
「A-5」が最も良い格付けとなっております。


ブランド牛肉は、
上記協会の格付けを定義に加え、
ある一定の規格以上の枝肉に
呼称を認めるのが一般的となっておりますが、
神戸ビーフのように上記協会の
格付け項目の一部を用いているもの、
近江牛や松阪牛などのように
全く格付けを利用していないもの、
あるいは、熊野牛のように
上記協会の格付けを用いても
用いなくてもいいものもあります。


一般に、格付けの低いものまで
含めた方が流通量を確保でき、
ブランドの知名度を上げることが
容易ですが、
ブランドの信頼は落ちていきます。


その場合、品評会での
数頭の高評価を以って消費者にPRし、
全体のブランド価値を上げようと
試みることが多々見られます。


逆に、ブランドの信頼を重視して
肉質等級を5のみに限定すると、
ブランドの知名度を得られるほどの
流通量を確保しづらくなります。


大阪食肉市場での傾向を見てみると、
主に銘柄牛肉に用いられる和牛去勢牛の
肉質等級は、5等級が大きく比率を低下させる一方、
4等級や3等級がその比率を上げており、
品質が最高の5等級の牛肉を努力して生産するより、
低い等級でも名の通った牛肉を生産する方が
市場の主流となってきています。


かつて松阪牛・飛騨牛・佐賀牛などは
肉質等級を5等級に限定し、
神戸ビーフは脂肪交雑 (BMS) を
No.7以上としていましたが、
2001年(平成13年)にBSE問題や
産地偽装事件が発生すると、
2003年(平成15年)の牛肉トレーサビリティ法の
施行と前後して現在の基準まで下げました。


2010年時点で肉質等級を
5等級に限定しているブランド牛肉は、
全国で唯一仙台牛だけとなっています。



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