日本では弥生時代の遺跡から出土した骨が、
当初イノシシと思われていたが、
豚の骨と判明した。
古墳時代の遺跡からも
豚の骨が出土している。
『日本書紀』、『万葉集(萬葉集)』、
『古事記』に猪飼、猪甘、猪養などという
言葉が出てきます。
「猪」は中国では豚のことを指します。
その当時は日本でも
豚の飼育が行われていたようです。
その後、天武天皇5年675年に
最初の肉食禁止令が出され、
4月1日から9月30日までの間、
稚魚の保護と五畜(牛・馬・日本猿・鶏・犬)の
肉を食べてはいけないとされましたが、
これに豚は含まれていませんでした。
戦国時代にキリスト教イエズス会の宣教師たちが、
キリシタン大名たちを介して
肉食の慣習を日本に持ち込んだため、
一時的に豚肉が食べられるようになりました。
やがて日本の大部分の地域では
豚肉を食べる習慣は廃れ、
わずかに薩摩藩と南西諸島で、
日常的に養豚が為されていました。
琉球では17世紀以前は牛肉が
その座を占めていましたが、
羽地朝秀の改革により
牛の食用が禁止され、
その後冊封使節団を接待するため
王府により豚の大量生産が
奨励された事なども相まって、
牛肉に代わる存在となっていきました。
そして、現在の...